『世界を文学でどう描けるか』刊行記念イベント第4弾開催!

藤原辰史×黒川創対談

いま、わたしたちが生きている社会や世界

歴史と文学から考える

2023年5月24日(水)、『世界を文学でどう描けるか』刊行記念イベント第4弾を開催します。今回は、図書出版みぎわと、京都の編集グループSUREの共催イベントです。

編集グループSUREは、北沢街子さん、作家の黒川創さん、瀧口夕美さんの三人で本を作っている出版社です。今年の3月、藤原辰史さんの『これからの日本で生きる経験』を刊行しています。

この『これからの日本で生きる経験』と、『世界を文学でどう描けるか』の刊行を記念して、黒川創さんと藤原辰史さんの対談イベントを企画しました。テーマは、「いま、わたしたちが生きている社会や世界 ──歴史と文学から考える」です。

『これからの日本で生きる経験』は、藤原さんを囲んで行った2回の講義をまとめたもの。藤原さんの『ナチスのキッチン』『縁食論』の2冊を参考文献にした座談の記録です。黒川創さんが司会役をつとめたこの座談に、僕も参加をしました。藤原さんと黒川さんのお二人の話に圧倒されつつも、いまの日本をどう見るのか、これからの日本がどうなっていくのか、というアクチュアルな話を、自分の状況と重ねながら、じっくり聴くことができました。北海道で生まれ、島根で育った藤原辰史さんのルーツもお話されていて、そういう経験が、藤原辰史という研究者を作ったのだなとも思ったり。

今回の対談は、その講義の延長戦・番外編のようなものになるのでは、と思っています。

文化も歴史も、その背景には、その文化を、歴史を生きた人びとがいる。その時間の積み重ねの上に、2023年といういまを生きる自分たちがいる。私、という個人の人生経験と、この世界に蓄積されてきた経験それぞれを重ねながら、これからのことを考える。この2冊の本が、そして今回のイベントが、そんな機会になればいいなと思っています。

会場は京都の書店、恵文社一乗寺店です。今回のイベントは、オンライン配信・アーカイブ視聴もできるよう準備をしておりますので、来場が難しい方でもご視聴いただけます。また、イベントの開催に先立ち、HPでこの2冊のセット販売も始めました。この機会にぜひ。

イベント詳細は以下の通りです。

【イベント概要】
■登壇:黒川創・藤原辰史
■日時: 2023年5月24日(水)19:00〜20:30頃(18:30開場)
■会場:恵文社一乗寺店 イベントスペースコテージ + オンライン配信
■来店参加(数量限定・1ドリンク付き) 1,500円(税込)
■配信参加 1,500円(税込)
■主催:編集グループSURE/図書出版みぎわ

来店参加の申し込み方法につきましては、恵文社一乗寺店のHPをご確認ください。

配信の申し込みはこちらから。

【登壇者プロフィール】

藤原辰史(ふじはら・たつし)
1976年生まれ。農業史、食の思想史の研究者。著書に『ナチス・ドイツの有機農業』『カプラの冬』『稲の大東亜共栄圏』『ナチスのキッチン』『食べること考えること』『トラクターの世界史』『戦争と農業』『給食の歴史』『食べるとはどういうことか』『分解の哲学』『縁食論』『農の原理の史的研究』『歴史の屑拾い』『植物考』など。現在、京都大学人文科学研究所准教授。

黒川創(くろかわ・そう)
1961年京都市生まれ。1999年、初の小説『若冲の目』刊行。2008年『かもめの日』で読売文学賞、13年刊『国境[完全版]』で伊藤整文学賞(評論部門)、14年刊『京都』で毎日出版文化賞、18年刊『鶴見俊輔伝』で大佛次郎賞を受賞。主な作品に、『もどろき』『暗殺者たち』『岩場の上から』『暗い林を抜けて』『ウィーン近郊』『旅する少年』『彼女のことを知っている』など。