乱歩ラビリンス 池袋から人外境まで

合理性と神秘性、現実と幻想、知性と夢想など、矛盾した要素が錯綜した江戸川乱歩の魅力を伝える―― 1894年、三重県に生まれた平井太郎=江戸川乱歩。誕生から、作家になるまでの苦節の時代、作家としてのデビュー、そして大家へとなり文壇の中心人物となっていったその生涯を、200枚を超える写真や残された資料と併せて紹介。初めて本...

みちのく四季巡礼 3.11からの日々

東日本大震災から12年、紡がれ続けた日々の言葉―― 大地震と大津波、そこからの復興、コロナ禍といった同時代の出来事から、季節の移り変わり、時代の変遷など、新聞の紙面を通して、東北の人々に向けて紡がれた言葉たち。2011~2022年までの12年間、『岩手日報』の連載エッセイ「交差点」に掲載された文章の中から、みちのくの人...

戦争社会学研究第9巻 戦争と観光/家族のなかの戦争

「戦後八〇年」「ポスト体験時代」「ポストコロナ」という時代状況のなかで、「戦争」研究の次の可能性を探る。全ての社会成員が戦争体験者だった時代から、親が体験者である世代を経て、今や祖父母が体験者である世代が多くを占める時代となった。そのなかで、戦争と「観光」/「家族」という観点もまた、変容を迫られている。これからの「戦争...

尼僧少尉カタリーナ・デ・エラウソ

時は大航海時代―― スペイン北部の町で良家の娘として生まれ、修道院で幼少期を過ごすものの脱走。男性として新大陸に渡航し、商人として、無頼漢として、兵士として、広大な南米大陸各地を渡り歩いた人物、カタリーナ・デ・エラウソ(1592ー1650)。謎に包まれてきた伝説的人物が一人称でみずからの半生を語るテクストを本邦初翻訳。