『保苅実著作集BOOK1 生命あふれる大地』刊行記念イベント第二弾 保苅実――新潟からオーストラリアに向かった歴史学者

保苅実『保苅実著作集BOOK1 生命あふれる大地』(図書出版みぎわ)刊行記念 

対談 保苅由紀・清水亮

保苅実――新潟からオーストラリアへ向かった歴史学者

『ラディカル・オーラル・ヒストリー』という本を残して夭逝した保苅実。図書出版みぎわでは、彼の没後20年の節目に、『保苅実著作集BOOK1 生命あふれる大地』を刊行しました。本書の刊行を記念して、彼が生まれ育った新潟でトークイベントを開催します。


2004年『ラディカル・オーラル・ヒストリー』という本が刊行されました。本書はオーストラリア先住民のアボリジニについて書かれた研究書でありながら、挑戦的ともいえる文体と「歴史実践」というキーワードに多くの読者が魅了され、いまなお、研究者のみならず、さまざまな分野の人々に影響を与え続けています。


、『保苅実著作集BOOK1 生命あふれる大地』には、2003年に『新潟日報』で連載された「生命あふれる大地 アボリジニの世界」を掲載しています。その冒頭で彼は、新潟で魚釣りをしていた日々について、「自由で危険な海で、僕は一心不乱に遊んでいた」と記しています。この言葉は、その後の彼の仕事を貫く一つのキーフレーズとなっています。


この度のイベントでは、保苅実が新潟でどんな日々を送っていたのかなど、実姉であり、共に新潟で生まれ育った保苅由紀さんにお話しいただきます。


対談のお相手は、いま注目されている若手歴史社会学者・清水亮さん。昨年刊行された『「軍都」を生きる』など、保苅実から影響を受けつつ、それを新しく展開させようとするような文章を多く発表しています。清水さんには、保苅実のどんなところに魅力を感じているのかなどお話いただきます。


新潟が生んだ歴史学者・保苅実と出会うことができるイベントです。ぜひご参加ください。

【イベント概要】
■登壇:保苅由紀・清水亮
■日時: 2024年6月1日(土)15:00〜17:00頃(14:30頃開場)
■会場:北書店(新潟市)
■来店参加 1,000円(税込)
■主催:図書出版みぎわ

参加の申し込み方法につきましては、直接北書店の店頭でお申し込みいただくか、メールでお申し込みください。また、図書出版みぎわへのメールでも受付いたします。なお、本イベントは配信はございません。

イベント情報は、北書店のXなどでも発信しております。

イベント終了後、保苅実さん直筆サインのハンコを由紀さんより押していただく、サイン会も開催いたします。ほか、ステッカーも配布いたしますので、ぜひお越しください。

【登壇者プロフィール】

保苅由紀(ほかり・ゆき)
1967年生まれ。津田塾大学卒業後、クレディ・スイス・ファースト・ボストン東京支店入社。一九九四年ニューヨーク本店に転勤。ニューヨーク市立大学でマーケティングMBA取得。日興リサーチセンター、日興証券インターナショナルでアナリストとして勤務。弟の発病により退職。「保苅実とつながる会」代表。米国在住。

清水亮(しみず・りょう)
1991年、東京生まれ、東京大学で博士号取得。慶應義塾大学環境情報学部専任講師。主な著作に、『「軍都」を生きる――霞ヶ浦の生活史1919-1968』(岩波書店)、『戦争のかけらを集めて――遠ざかる兵士たちと私たちの歴史実践』(共編、図書出版みぎわ、2024年6月刊行予定)、「歴史実践の越境性——消え行く媒介者としての趣味人コレクターの倫理」(『戦争社会学研究6』みずき書林)などがある。